ママれん!誕生秘話(その1)

ママれん!誕生秘話

 

保育業界との関わり

 

現在では数多くの保育園向けシステムが存在しますが、ママれん!をリリースした当時は、インストール型の簡易システムを1、2社が提供しているだけで、保育業界はシステムとは無縁でした。 

2007年春、たまたま保育士さんたちと飲み会をする機会がありました。 

この飲み会が、ママれんシリーズ誕生の発端です。 

お酒が進むと自然と仕事の話題になり、

「〇〇ってホント困るんだよね~」 

等、結構赤裸々に愚痴?いやいや、保育業界に関わる困りごとを聞くことができました。 

「大変なんだなぁ」と思いつつも、システムにしたら解決するのではと思う事が多くありました。 

そもそも、「なぜ保育園にはシステムが入っていないのだろう?」と疑問すら感じました。

普通の企業だったら、システム化しているだろうという事ばかりだったからです。 

 

システム開発のきっかけ 

 

もやもやーとしながらも時が経ち、2008年に千葉県の柏保育園様の園長先生に思い切って 

「システム化したらどうです?」 

と提案してみました。 

「古い業界だからシステム化したい園は少ないだろうけど、私は楽なほうが好きだから、是非やりたい」 

とのお返事をいただきました。 

当時の保育業界は、システムという言葉を聞いてはそんな業者は来るな、寄るなという雰囲気があった気がします。 

ところがこの園長先生は帰国子女ということもあって、システムに対する理解をお持ちの方でした。 

そして、様々な業務の課題を浮き彫りにしてくれました。 

今でこそ当たり前の一斉配信メールですら、目新しかった時代です。 

それらは次の様な機能として誕生していくことになりました。 

誕生したサービスは 

・お便りに書かなくていいこと、一言伝えたいこと、紙で作ると文字だけというわけにいかず結局絵を書いたりして時間がかかること → 「一斉配信メール」 

・朝、遅刻や欠席などの電話が多い → 「欠席などの申請機能」 

・一時保育の予約が多いけど、煩雑だし返答にも気を遣う → 「一時保育予約機能」 

・登降園のタイムカード打刻時の押し忘れ、延長保育料金計算が大変 → 「登降園機能」

とこの様な感じです。  

 

試行錯誤の開発

 

開発に際しては最初はとても大変でした。 

前例がないシステムを作るわけですから、試行錯誤の連続です。 

例えば、保育士さんが見るモニターを、事務室から廊下側に画面を向けて歩く速度を変えて画面が読み取れるかどうか、色合いがどうかシミュレーションを行いました。 

登降園機能では、「保護者の指紋」で打刻する機能をつけたのですが、保護者には指紋がない方がいてその機能が使えなかったことなど、今思えば笑ってしまう話ですが、失敗と改善の繰り返しでした。 

ちなみに当時の当社はレンタルオフィス。 

数名しか入れない小部屋で、何人かのメンバーがオフィスに閉じこもって黙々と開発していました。 

 

念願のシステム稼働

 

ついにシステムが完成し、実際に使っていただく事になりました。

機器や Wi-Fi などの設置は工事業者が一日がかりで行い、色々大変だったことを覚えています。

結果は大成功。

この製品は一斉配信メール機能からスタートしたため、「ママれん!メール」と名付けられました。

その後、千葉銀行からベンチャー大賞受賞、新聞等のメディアにも多く取り上げられ、今後の保育業界を変えていくサービスと期待をされました。

次回は、最初の営業スタート編を記載します!